明治サステナ通信 vol.7 ~有機酪農~
こんにちは!開発グループの本間です✨
さて、皆さんは食品を買うときに何を大事にしていますか?「おいしさ」「栄養素」「ブランド」など様々あると思いますが、今回は注目が高まっている『オーガニック』についてお話しします。
オーガニック、すなわち有機農業は「有機農業の推進に関する法律」において、「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業」と定義されています。また、有機畜産物では、上記に加えてアニマルウェルフェアの要素も規格に含まれており、まさに人、動物、環境すべてに配慮した農法といえます。
【有機農業が環境に与える影響の研究事例】
出典:農林水産省 有機農業をめぐる事情
過去の記事でご紹介した「みどりの食料システム戦略」でも、2050年までに国内の有機農業の取り組み面積を100万ha(2022年:3万ha)に拡大する目標が掲げられており、国も力を入れている分野です。
そんな有機農業ですが、実は当社にも有機畜産物を使用した製品があります。北海道津別町で有機酪農を営む酪農家3戸の生乳だけを使用した「明治オーガニック牛乳」です!
当商品は2000年から津別町の酪農家と取り組みを始め、2006年に日本で初めて有機JAS認証を取得し発売しました。
発売までには多くの苦難がありましたが、特に大変だったことは有機飼料の生産です。有機生乳を生産する牛に与える飼料は、原則有機飼料でなければなりません。農薬や化学肥料に頼らない飼料生産は、雑草の繁茂や栄養不足など慣行農法では発生しないような深刻な課題に直面します。津別町の酪農家の皆さんも、有機飼料生産に取り組んだ当初は、本来3mも伸びるデントコーンが腰の高さまでしか伸びないなど凄惨たる状況でした。しかし、関係者皆で協力しながら、農地の土壌分析に基づく効果的な施肥や薬品に頼らない雑草防除の技術体系を確立し、今では慣行農法と遜色ない収量を実現しています。
現在、オーガニック牛乳は北海道と関東の一部スーパー、また北海道恵庭市のふるさと納税の返礼品などで手に入れることができます。酪農家さんの頑張りが目いっぱい詰まった商品ですので、見かけたらぜひ手に取ってみてください。明治はこれからも酪農家さんの先進的な取り組みを応援していきます!
ということで今回はここまで。次回は「牛乳のカーボンフットプリント算定」についてお話しします。